バレンタインデー

 

 もうすぐ2月14日。全国の男どもが老いも若きも朝からソワソワする日である。今年はチョコレートを何個もらえるだろうか? 気にしていないそぶりをしていても、内心では案外気にしていたりする(笑)。

 バレンタインデーの歴史は、ローマ帝国にまでさかのぼる。ローマ帝国皇帝クラディウス2世(在位268−270)は、愛する人を故郷に残したままでは兵士の士気が下がるとして、兵士の結婚を禁止した。司祭である聖バレンタインは兵士がかわいそうだと思って秘密に兵士を結婚させていたが、見つかって処刑された。その日が2月14日であったところから、この日が恋人の日となった。
 
 恋人にチョコレートを送る習慣は19世紀にイギリスで始まったらしい。日本で定着したのは1970年代。仕掛けたのは、神戸のモロゾフという会社と言われている 。今では、チョコレートの年間消費量の4分の1がこの日に購入される一大イベントになっている。14日が土日と重なると、チョコレートの売り上げがガクンと落ちるそうだから、義理チョコを買わされ、迷惑に思っている女性も多いのかも知れない。

 生徒間のチョコレートのやりとりがどの程度のものか分からないが、職員室ではこの習慣はけっこう一般化している。女性の先生から男性の先生へ、あるいは女子生徒から男性の先生へと、チョコレートがごく普通に送られている。多くは、クラブで世話になっている生徒からであったり、論文 指導などで特別に目をかけてもらったそのお礼であることが多い。

 もちろん先生によって、たくさんもらう先生とそうでない先生がいる。中には、去年もらったチョコレートを1年間引き出しにしまっておいて、それをさも今年もらったかのように、これ見よがしに机の上に飾り、数を誇る先生もいるとか。もちろん、私じゃないですよ(笑)。人間、職業や年齢に関係なく見栄っ張りなものらしい。

 

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